宮島🦌厳島神社「反橋」【重要文化財】

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宮島・厳島神社「反橋」【重要文化財】

創建年

  • 不明
  • 推定:1185年から1333年(鎌倉時代)
再建年

  • 1557年(弘治3年/室町時代後期)
建築様式(造り)

  • 太鼓橋
  • 擬宝珠高欄付
  • 高欄・丹塗り
  • 橋脚・墨塗り
大きさ

  • 全長:24m
  • 横幅:4m
重要文化財指定年月日

  • 1899年(明治32年)4月5日
寄進者(造営者)

  • 毛利隆元(再建時)

厳島神社・反橋の読み方

反橋は「そりばし」と読みます。

反橋の別名

別称で「太鼓橋(たいこばし)」や「勅使橋(ちょくしばし)」とも呼称されています。

”太鼓橋”の名前の由来

太鼓橋の名前の由来とは、太鼓の胴部分を横から見た時のような形状のように丸〜くアーチを描いていることが挙げられます。




厳島神社・反橋の歴史・由来

このような反り橋は、厳島神社にだけある訳ではなく、日本全国のそれなりの規模のの神社にも設置されていることがあります。

代表的な場所として、「大阪の住吉大社」が挙げられます。

関連記事: 住吉大社・反橋

厳島神社の「反橋」は、本来は神聖な意味合いで「神事などの祭典を行うために設置された」ようですが、厳島神社の場合は「寝殿造り」と言う、建築様式の一環で造営されたという見方もできます。

厳島神社の反橋は西側の回廊に造営されていますが、現在は使用されておらず、創建された当初では朝廷からの使者である「勅使(ちょくし)」だけが通ることを許されており、「勅使橋」という名前の由来はここから来ています。

その証拠を示すかのように現在の反橋には格式高い唐破風屋根が据えられています。

「勅使」とは天皇の使者のことであり、天皇が訪れたのと同義で扱われるためにこのように、勅使のみが通ることのできる、このような通路が設けられています。

尚、このように勅使だけが通行することのできる通路は、厳島神社だけに設置されているものではなく、日本中にあるそれなりの規模の神社であれば設置されています。

厳島神社の反橋は本当に勅使以外は通れなかった??

反橋の建築様式は太鼓橋となっており、これは中央部が盛り上がっている造りをしています。

従って、荒天時などで「高い波」が来てもこの橋を通ることで回避できたそうです。

つまり、まったく勅使以外が通行できないのではなく、上記のように「例外」は許可されていたようです。現在の反橋は、1577年(弘治3年)に毛利元就・隆元(親子)によって再建されたものだと伝わっています。

その後、2013年(平成24年)1月に修善がなされています。

創建当初の反橋は形状が違った?!

実は室町時代に造営された当初の反り橋は、高さが半分であったとされています。

高さが半分しかなかった理由は後述するように橋がもっと長ったためです。そのため高さを現在のようにわざわざ二倍にしなくてもよかったという解釈になります。




創建当初は御手洗川の向こう岸までつながっていた?!

上述したように現在の反橋は毛利隆元の再建によって造営されたものですが、創建当初は御手洗川(みたらしがわ)の向こう側と厳島神社の境内とをつないでいたようです。

↑の写真(画像)を見ればわかりますが、現在の反橋は御手洗川の手前までで終わっているのでそれ以上、境内に入ることができません。(立入禁止の柵が設けられています。)

したがって、かつての反橋がいかに長かったのかが理解できます。

⬆️木柵が設置されており禁足地になっている

ちなみに上述した勅使は、江戸時代以前は中央(朝廷)から派遣されていましたが、江戸時代になると朝廷も徳川幕府の管理下に置かれたため、幕府によって地方に勅使の役職が置かれることになります。その役職名を「上卿職(しょうけいしょく)」と呼称し、大聖院付近の林家が担っていました。

さらに驚くことになんとぉぅっ!この林家の邸宅は現在も「上卿屋敷」として現存しており、国の重要文化財の指定を受けており、はたまた見学もできます。

林家住宅(上卿屋敷)へのお問い合わせ先

  • 住所:日曜日のみ(10時から16時まで)
  • 電話番号:0829‐44‐0353
  • 入館料金:300円

※林家は一般の民家さんのため、事前予約が必須になります。

厳島神社・反橋の場所(地図)

反橋は厳島神社境内の出口(西回廊)付近に位置します。反橋は渡れません。人が進入できないように双方の橋のたもとに木柵が設置されています。

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