宮島🦌弥山「弥山本堂(大聖院)」

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宮島・弥山「弥山本堂(大聖院)」

創建年

  • 不明
  • 推定:806年(大同元年/平安時代)
再建年

  • 1995年(平成7年)
建築様式(造り)

  • 寄棟造
屋根の造り

  • 本瓦葺
御本尊

  • 虚空蔵菩薩
  • 脇侍:不動明
  • 脇侍:毘沙門天

「弥山」の読み方

弥山は「みせん」と読みます。

「弥山」の名前の由来

弥山の由来は、大師・空海が宮島を一目見てインドの南の海に存在する「須弥山(しゅみせん)」に似ていると言うことから、須弥山の字を取って「弥山」と名付けたそうです。

その他の由来として「御山」が時代を経る過程で「弥山」となったとも云われています。




弥山本堂の歴史

弥山本堂の創建は古く806年(延暦25年)に大師・空海によって創建されたと云われております。

創建当初は、現在のような小綺麗な堂宇(お堂)ではなく、粗末な造りの「草庵(そうあん)」のようなものであったと云われています。

唐から帰国した大師・空海は、この弥山へ立ち寄り弥山の山頂で100日間にも及ぶ「虚空蔵求聞持法(こくうぞうじもんじほう)」の修法を成し遂げました。

虚空蔵求聞持法とは、果て無き知恵を持つと云われる虚空蔵菩薩の知恵の一部を授かる修法で、陀羅尼(だらに/密教のお経)を100万遍(回)唱えると大いなる知恵と記憶力を授かれると言った修法の1つです。大師・空海はこの修行を見事に成し遂げています。

そのため江戸時代では「求聞持堂(ぐもんじどう)」とも呼ばれていました。

ちなみにこの修行の時、大師が使用した霊火はこの求聞持堂内で大切に保護されて消えることなく燃え続けていましたが、1950年(昭和25年)に現在の霊火堂が新造されてからは霊火堂にて大切に保護されています。

後世においては平清盛をはじめ、足利義尚、福島正則、伊藤博文(内閣総理大臣)といった著名人も、弥山に多大なる厚い崇敬を寄せていたと云われます。

なお、「求聞持堂」という堂舎は現在も現役で使用されており、弥山本堂の裏側でヒッソリと弥山の歴史を今に伝えています。

求聞持堂に関しての詳細は以下の別ページにてご紹介しています。

現在の弥山本堂の外観はキレイだけど・・本当に平安時代の創建??

弥山本堂の全景を見渡すと、堂舎がキレイなことからその由緒(歴史)が疑われますが、実は現在の弥山本堂は1997年(平成9年)に新造されたものです。

求聞持堂」と呼ばれた江戸時代以前の堂舎は1888年(明治21年)の失火によって焼失しています。その後、再建されましたが1991年(平成3年)9月に発生した「台風19号」の影響で再び半壊してしまい、その後、再び1955年(昭和30年)に再建されています。

1888年(江戸時代)以前の堂舎(求聞持堂)は現在よりも規模がもっと大きく、今の2倍から3倍はあったようです。

弥山本堂の見どころ

弥山本堂の鐘(梵鐘)【重要文化財】

  • 高さ:122cm
  • 横幅(口径):69cm

弥山本堂の須弥壇の右脇には梵鐘が安置されており、この梵鐘は「広島県廿日市市宮島町多々良潟」に、かつて存在した鋳造所で鋳造されたもので、1177年(治承元年)に平清盛の次男「平宗盛」が寄進した梵鐘です。

もとは麓の大聖院の境内にあった梵鐘ですが、後の時代にこの弥山本堂へ移されてきました。

梵鐘の頂には、龍の彫刻(龍頭)が備え付けられており、この龍頭が平安時代の特徴を色濃く残していることや、梵鐘に以下のような刻銘があることから時代判定の証拠となり、1977年(昭和52年)6月11日に国の重要文化財に指定登録されています。

弥山本堂の梵鐘の刻銘

伊都岐島弥山 水精寺奉施入

治承元年丁西二月 建立 聖人永意

施主 右大將 平宗盛




弥山本堂の錫杖の梅

弥山本堂の付近に「錫杖の梅」と呼称される「梅の木」が自生しています。

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この梅の木にはちょっとした由来があって、なんでも大師・空海が本堂に立てかけていた錫杖が急に根を張りだし、梅の木に成り変わったと伝えられています。

その梅の木こそが、この錫杖の梅であり、この話が本当であるのならば、もとは大師の杖であったと言うことになります。この梅の木は弥山の山の吉凶を告げる木ともいわれ、凶兆の時は花を付けないそうです。

祈りの鐘

平清盛公生誕900年記念の際に奉納された巨大なお鈴(おりん)です。「鐘」と説明されていますが、座布団に乗せられている姿やお椀のような形状を見れば分かりますが「お鈴(おりん)」です。(注意:「鐘」とも言います。)

お鈴の横にはお鈴を叩くための棒である「鈴棒(りんぼう)」が置かれています。鈴棒のサイズもお鈴のサイズに合わせて巨大に作られています。

ただ、実際に棒で叩けば「鐘」と呼ばれる理由も納得できますが、本当に鐘を撞いたときのような奥深く響き渡る音を奏でます。

このようにお鈴を鳴らすことで仏様の降臨を促し、祈りを捧げることでご利益が授けられるとされているからです。

巨大なお鈴の鳴らし方

お鈴が巨大であるため、特別な鳴らし方があるのか?・・などと考えてしまいますが、鳴らし方はごく平凡!一般的によく見る仏壇の前にあるお鈴の鳴らし方と同じで、鈴棒を手持ってそれを上から叩いて鳴らします。一応、これが正式なお鈴のならし方とされています。

弥山本堂の御朱印

弥山本堂では御朱印をいただくことができます。

御朱印の種類は1種類のみとなり、中央に虚空蔵菩薩と墨書きされ、右上に「弘法大師御開基」の押印があり、左下にも「宮島弥山」の押印がある御朱印です。

  • 御朱印の値段:300円




弥山本堂の御朱印授与場所に注意!

弥山本堂の御朱印は弥山本堂では授与していません。本堂の真向かい、石階段を昇った先に位置する「三鬼堂」脇のご祈祷所で授与されています。

中に1人、御朱印授与担当の僧侶の方がいますので、いただきたいページを開けてお願いをします。

御朱印帳が無い方は内部で朱印帳の販売もされています。種類は1種類のみで値段は1500円です。大聖院オリジナルの御朱印帳になります。

⬆️大聖院オリジナル御朱印帳

獅子岩駅から弥山本堂へのアクセス(行き方)・所要時間

宮島ロープウェイの獅子岩駅から徒歩で約20分ほどです。

道中の道はスベリやすくなっている箇所もありますので注意が必要です。

また、万が一の時に備えて携帯電話(スマホ)は必需品です。

交換用の「電池パック」および「充電器」も忘れずに持参しておくように心がけておきます。

弥山本堂の参拝料金・参拝可能時間(営業時間/開門・閉門時間)

参拝料金

  • 無料
参拝可能時間(営業時間/開門・閉門時間)

  • 8時から17時まで

弥山本堂の場所(地図)

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