宮島は本州とは地続きではなく、間に海を挟んでいますので「島」になります。つまり、船へ乗船して海上を渡ることになります。
その宮島へ渡るための宮島口発の船を現在、2つの会社が航行させています。
ただ、この2つのいずれのフェリーに乗船しても宮島へ到着できることから、どっちのフェリーへ乗船して良いのか迷ってしまいます。
そこで以下では宮島口から航行する船である松大汽船とJR宮島フェリーについてご紹介しています。
まず、宮島口の最寄り駅
- JR宮島口駅
- 広電宮島口駅
宮島口の最寄りバス停
- 宮島口バス停(おおのハートバス)
項・一覧
「松大汽船」と「JR宮島フェリー」の違いは?乗るならどっち?
フェリー通常料金の比較
各種車両料金以外は、基本的には同じ。
通常料金、障害者料金は、基本的には両社同額です。
ただし、一部の団体料金やバイク・自転車の料金などが異なります。
割引/無料適用の比較
団体ならJRがお得。
結論から申しますと、団体ならJR宮島フェリーの方がお得になる場合が多くなっています。
理由は、以下の3点です。
- JR宮島フェリーは8人以上で団体扱いになるが、松大汽船は15人以上
→8人以上15人未満の団体はJRがお得! - JR宮島フェリーなら、31人~50人の団体では「1名無料」、51人以上の団体では50人増すごとに「1名無料」になる
→31人以上の団体はJRがお得! - JR宮島フェリーの団体割引料金は「多客期料金(松大汽船の料金と同額)」と「通常期料金(大人・小人ともに10円安い)」がある
→通常期はJRがお得!
発売しているお得なチケットの種類についての比較
お得なチケットの種類の多さなら松大汽船。宮島口までの移動にJRを使うならJRのぐるりんパスも選択肢の1つ。
両社を比較した場合、松大汽船の方がお得な切符の種類が多いです。特に広電と宮島ロープウェイなどの地元がらみの割引では、圧倒的に松大汽船の方がお得です。
一方のJR宮島フェリーが母体がJRとだけあって、乗車駅から宮島・広島・呉までのエリアが対象となる「ぐるりんパス」などの割引料金で購入できるチケットが発売されています。
フェリーの乗船時間(所要時間)の比較
ほぼ同じ。
双方共に乗船時間(所要時間)約10分とほぼ同じです。
尚、目的地となる宮島港(宮島桟橋)には、3つの桟橋(さんばし/乗り場)が存在し、これら3つのうち、2号か3号乗り場に到着することになります。
1時間の運航本数についての比較
ほぼ同じ。
1時間の運航本数を比較すると、日中、いずれも約4本と大差がありません。
始発便・最終便の時間についての比較
JRの方が営業時間が長い。
JR宮島フェリーと松大汽船の始発便と最終便の時間を比較すると、JR宮島フェリーの方が始発便の時間が早く、最終便も遅くまで運航させています。
フェリーの種類・運航ルートについての比較
カーフェリーは松大汽船のみ。大鳥居便はJRのみ。
松大汽船はカーフェリーを運航させていますので、大型車両を搭載できます。
一方のJR宮島フェリーの方は自動車の輸送専用のカーフェリーの運航が無いため、フェリー自体に搭載できる車両の数が松大汽船に比べて多いです。
また、JR宮島フェリーの航行ルートは厳島神社側を航行するため、午前9時から午後16時10分まで”厳島神社の大鳥居”を間近で観覧できる航行ルートを編成しています。
人間だけの輸送でフェリーに乗船される場合、これは大きなメリットとなります。
フェリーの乗船可能な車両の高さ・長さ・重さについての比較
大型車なら松大汽船。
松大汽船にはカーフェリーが配備されており、これにより大型車両の輸送が可能となっています。
一方のJR宮島フェリーにはカーフェリーがなく客船のみの運航となるとため、必然的に6メートル以下の普通乗用車のみが乗船できる結果に至っています。
自動車・二輪車を輸送する際の比較
自転車・二輪車はJRが安い。
「自転車」を輸送する場合はJR宮島フェリーの方が180円も安いことが分かります。
また、「二輪車(バイク)」を輸送する場合もJR宮島フェリーの方が150円~180円も安いことが分かります。
バリアフリー設備についての比較
両社あり。
両社いずれもバリアフリー設備が完備されています。
フェリーにペット連れで乗船できるのか?についての比較
両社同じ対応。
ペット連れで乗船できる条件に関しては両社共、同じです。リード着用でデッキまでの入場。ケージに入れて客室まで行けます。
【おまけの質問!】フェリー乗船に際して、往復きっぷを購入すべきか?
両社ともに往復割引はないので、買わなくても良い。
JRの「めぐりんパス」や、広電の「1日乗車乗船券」を利用していないのであれば、片道の切符を購入して、行きと帰りで別々のフェリーを利用するのが好ましいです。
この理由は次のようになります。
- 往復の切符を購入しても割引がない。(通常はおおむね往復で購入すれば割引がある)
- 異なるフェリーへ乗船して比較することによって話のネタにできる。
- 松大汽船、JR宮島フェリーは同一の時間帯で運航はしていない。出発時間に約5分のズレがあるので、現在、港に到着しているフェリーに乗船することによって待ち時間を回避できる。
宮島口から宮島間を運航するこの2つのフェリー会社の運賃を比較すると、片道運賃180円に対して往復運賃は単純に2倍の360円と料金設定は同じですが、割引適用がありません。
つまり往復切符を購入するメリットが薄れるわけです。
フェリーの運航ルート(コース)
松大汽船
松大汽船のフェリーは、宮島口桟橋と宮島桟橋をほぼ一直線に結ぶ通常のルートのみ、運航しています。
JR宮島フェリー
JR宮島フェリーの場合、通常のルートに加え、厳島神社の大鳥居に接近する大鳥居便も運航しています。
フェリーの所要時間
松大汽船
- 客船:約10分
- 自動車専用船(カーフェリー):約10分から約15分
JR宮島フェリー
- 通常便:約10分
- 大鳥居便:約10分
フェリーの1時間の運航本数(運航頻度)・時刻表
松大汽船
- 一般客船:約4本
- カーフェリー:30分に1本の間隔で運航
※時刻表URL:http://miyajima-matsudai.co.jp/schedule/index.html
始発便と最終便
- 宮島発:7時~20時15分
- 宮島口発:7時15分~20時35分
JR宮島フェリー
- 一般客船:約4本
- 大鳥居便:4本(16時台のみ1本)
※時刻表URL:http://jr-miyajimaferry.co.jp/timetable/
始発便と最終便
- 宮島発:5時45分~22時14分
- 宮島口発:6時25分~22時42分
フェリー乗り場・チケット売り場案内
JR宮島口駅もしくは広電・宮島口駅の双方の駅舎を出ると、フェリー乗り場の大きな看板が立っていますので、乗り場に関しては迷うことはまず、ないと思います。
JR宮島口駅の駅舎を出て松大汽船・JR宮島フェリーの両乗り場を見た景観
写真はJR宮島口駅を出て徒歩約3分ほど進んだ地点から見たフェリー乗り場の景観です。「宮島ゆき直行便」と「JR宮島フェリー」の看板が見えます。
尚、道中に地下へ降りる階段があり、地下道を通って松大汽船のフェリーのりばの前までワープすることができます。
※2020年の新ターミナル完成後、今度は旧ターミナル(松大汽船とJRの両方)と、隣接する「もみじ本陣」を解体し、跡地に広電・宮島口駅を移転させる計画となっています。完成予定は、2026年頃の予定ということです。
注意点:フェリー乗り場が変更されている!
宮島口の港湾整備事業に伴い、2017年4月10日(月)始発便からフェリー乗り場が変更されています。
変更されたことによって「切符売り場」と「乗船場所」との距離が近くなり、従来と比較して所要時間が徒歩約2分ほど縮まっています。
ただ、逆に駐車場からフェリー乗り場までの距離が長くなっていますのでご留意ください。
宮島口新ターミナルが完成!2020年2月29日オープン!
2018年10月に着工し、工事が進められていた宮島口の新しいフェリーターミナルが、ついに完成しました!
これにより、JRフェリーと松大フェリーがそれぞれ持っていたターミナルが統合され、両社の窓口や切符売り場がひとつ屋根の下に入りました。
窓口や案内板は松大汽船が青、JRが赤という形で色分けされています。
位置関係は統合前と同じで、松大汽船が海側に向かって左側、JRが向かって右側となっています。
以前は、どちらもチケット売り場がのりばの建物の外にありましたが、現在はこちら↑の写真のように、チケット売り場がターミナル内に入り、チケットを買ったらそのまま大桟橋を渡って乗り場に行けるようになっています。
尚、2020年4月には、ターミナルに隣接する商業施設「etto(えっと)」がオープンしています。
「えっと」とは、広島の方言で、「たくさん」という意味で、広島・宮島の魅力を感じられる飲食店・土産物店などが16店舗入っています。
また、ターミナルには、観光案内ブース、多目的スペースなども設けられています。
画像引用先:松大汽船
フェリーの乗り方
まずは宮島口のフェリーターミナルの建物内に入り、松大汽船のフェリーに乗る場合は青いブース(海側に向かって左)、JRのフェリーに乗る場合は赤いブース(海側に向かって右)へ行きます。
券売機または窓口で切符を購入します。
※自動改札に対応しているICカード(PASPY、ICOCAなど11種類)をお持ちの場合は、そのまま改札へお進みください!
切符売り場の向かって左側にある「のりば」と書いてある改札口を通り、大桟橋を渡ります。
※改札も青と赤に色分けされています。
※「のりば」と、隣の「出口」を間違えないようにお願いします!
大桟橋に停泊中のフェリーの準備ができたら乗船します。お好みのフロア・客席へどうぞ!
宮島行きのフェリーは予約できる?
団体で船を貸し切る場合以外は、予約はできません。
フェリー料金・割引料金
松大汽船
- 大人(中学生以上):180円(片道)360円(往復)
- 小人(小学生):90円(片道)180円(往復)
JR宮島フェリー
- 大人(中学生以上):180円(片道)360円(往復)
- 小人(小学生):90円(片道)180円(往復)
基本の乗船料金は、松大汽船もJRフェリーも同じです。
ただ、団体割引料金の設定や、バイク・自転車の料金、利用できるお得なチケットの種類などに違いがあります。
宮島フェリーの料金・割引について詳しくは、当サイトの以下のページ↓でご紹介しています。
フェリーの種類(フェリーの名前)と定員・バリアフリー設備の有無など
松大汽船
安芸
- 旅客定員:800人(車両搭載なしの場合)
- バリアフリー設備:あり
- 自動車搭載可能数:乗用車10台
厳島
- 旅客定員:800人(車両搭載なしの場合)
- バリアフリー設備:あり
- 自動車搭載可能数:乗用車10台
宮島
- 旅客定員:800人(車両搭載なしの場合)
- バリアフリー設備:あり
- 自動車搭載可能数:乗用車10台
第二みやじま ※カーフェリー
- 旅客定員:700人(車両搭載なしの場合)
- 自動車搭載可能数:大型車12台
乗船可能な車両の高さ・長さ・重さ
一般客船(車と人が同時乗船)
- 高さ:高さ2m40cm未満
- 長さ:5m未満
カーフェリー
- 高さ:3.4m未満
- 長さ:長さ10m未満
- 重さ:19トン
JR宮島フェリー
ななうら丸
- 旅客定員:800人(車両搭載なしの場合)
- 椅子:180席
- 立席:620席
- バリアフリー設備:あり
- 自動車搭載可能数:乗用車7台
みやじま丸
- 旅客定員:800人(車両搭載なしの場合)
- バリアフリー設備:あり
- 自動車搭載可能数:乗用車15台
みせん丸
- 旅客定員:800人(車両搭載なしの場合)
- バリアフリー設備:あり(他の2つより少ない)
- 自動車搭載可能数:乗用車15台
乗船可能な車両の高さ・長さ・重さ
一般客船(車と人が同時乗船)
- 高さ:高さ2m20cm未満
- 長さ:6m未満
カーフェリー
- 運航無し
フェリーにペット(犬など)連れで乗船できるのか?
松大汽船
リードなし:デッキ(車が駐車するスペース)まで可能
リードあり:デッキ(車が駐車するスペース)まで可能
ケージにペットを入れる:客室まで入室可能
JR宮島フェリー
リードなし:デッキ(車が駐車するスペース)まで可能
リードあり:デッキ(車が駐車するスペース)まで可能
ケージにペットを入れる:客室まで入室可能
【補足】JR宮島フェリーの「大鳥居便」ここが見どころ!
JR宮島フェリーは、午前9時10分から16時10分に宮島口を出発する便のみ、「大鳥居便」として運航しています。
これはJR宮島フェリーが松大汽船より大鳥居側(厳島神社側)を航行するためにできる芸当であり、JRフェリー宮島フェリーの大きなメリットでもあります。
大鳥居を撮影される方は是非!3階パノラマデッキおよび2階室内席では右側部分に移動しておきましょう!
尚、パノラマデッキは三脚を立てても構わないとのことですので、カメラーは是非!三脚を立ててみてください。
ただし、宮島までの海風は強風気味なので、どうぞご注意ください。
※大鳥居便は大回りのコースになりますが、所要時間は他の便と変わらず、約10分となっています。
大鳥居にどれだけ接近するかの度合い
干潮時にも関わらず、かなり大接近している様子が分かります。
揺れる船の上から、きれいに写真が撮れるでしょうか・・?
JR宮島フェリーへのお問合わせ先
住所:広島県廿日市市宮島口1丁目11-5
電話番号:0829-56-2045
営業時間(電話受付可能時間):9時~17時
定休日:年中無休
ホームページ:http://jr-miyajimaferry.co.jp/
松大汽船へのお問合わせ先
住所:広島県廿日市市宮島口1丁目11-5
電話番号:0829-56-2045
営業時間(電話受付可能時間):9時~17時
定休日:年中無休
ホームページ:http://miyajima-matsudai.co.jp/
広島駅から宮島口までのアクセス方法については以下の別ページにてご紹介しています。
広島駅から宮島口を経由して宮島・厳島神社へのアクセス(行き方)!「JRと広電どっちがお得か?」
広島駅周辺から直通で宮島桟橋(宮島港)へアクセスする高速船の種類については以下の別ページにてご紹介しています。
宮島港(宮島桟橋)へアクセスするフェリー(高速船)の「種類の一覧・料金比較・運航ルート(発着する港の一覧)」
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